書道と習字を【ショドテビキ】
筆

筆には筆鋒の毛質、長さ、筆の太さ、製法などによりたくさんの種類があります。また筆の種類、サイズはメーカーにより違いがあります。それぞれの特徴を知り目的に合った筆を選びましょう。初心者の方はいたちなど毛質が硬い素材ほうが筆の運びどおりに書くことが出来るため書きやすいようです。慣れてきましたら羊毛などやわらかい筆に慣れていきましょう。柔らかい毛は伸びやかな柔らかい字の表情を豊かにひきだしてくれます。

筆の部位名

筆を持つ部分は軸または筆管、筆の毛の部分は筆鋒とよばれます。

筆鋒の根元の部分を腰、中ほどを腹、筆鋒の先の部分を鋒先(ほこさき)、鋒先の手前部分をのど、鋒先の先端は命毛(いのちげ)と呼ばれます。

筆の毛質

筆鋒の毛の種類により硬い毛を剛毫、やわらかい毛を柔毫、硬い毛とやわらかい毛を何種類か混ぜたものを兼毫といいます。

剛毫にはイタチ、馬、狸、鹿などの毛があり芯のある力強い線を書くのに適しています。柔毫は羊、猫などの毛で伸びやかでやわらかく美しい流れのある文字表現に適しかな文字を書く場合などに用いられます。同じ動物の毛でも生えている部分により毛質が違ってきます。兼毫は剛毛と柔毛を混ぜた毛で書きやすく初心者の方におすすめです。

筆の長さ

軸の直径又は外径に対する筆鋒の長さの比率により長鋒、中鋒、短鋒に分類されます。筆鋒の長さが軸の外径の2倍以上を長鋒、外径より短い長さを短鋒、中間の長さは中鋒と呼ばれています。長鋒は行書、草書、仮名などのやわらかい字、中鋒は楷書や行書、短鋒は楷書や隷書など硬い字を書くのに適しています。

筆の太さ

筆の太さは軸の直径で一号〜十号に分類されますがメーカーによりサイズに多少違いがあります。おおよその目安として下記の分類を参考にしてください。一般に一号・二号は条幅・書初めなど大きな紙に適した大筆、三号・四号・五号は半紙用に適した中筆、六号・七号は細字に適した小筆と呼ばれます。三号〜四号筆は用途が広く書きやすいので初心者の方におすすめです。

号数 直径 書きやすい文字の大きさ
一号 約1.5cm 半紙1字、半切1〜2行
二号 約1.4cm 半紙2字、半切2行
三号 約1.3cm 半紙4字〜6字、半切2行〜3行
四号 約1.1cm 半紙6字、半切3行
五号 約1.0cm 半紙6〜8字
六号 約0.8cm 半紙8〜12字

良い筆の選び方

筆選びには基本の四徳(しとく)と言われるものがあります。「尖(せん)、斉(せい)、円(えん)、健(けん)」というもので、これらを満たすのがよい筆の条件です。尖は鋒先が鋭くとがっていてまとまりがあること。

斉は鋒先がきれいに揃っていること。円は筆鋒がまとまり整った円錐形をしていて割れがないこと。健は丈夫で腰が強くしなやかで弾力があることです。筆を選ぶ際にはぜひともご参考くださいませ。

筆の手入れ

筆の製法により筆鋒を糊で固めた固め筆(水筆)と糊で固めず根元まで捌いた捌き筆があります。固め筆は最初に糊をおとして使用します。

大筆は鋒先の糊を手で揉みほぐし水につけ全部(初心者の方は3分の2くらい)おとしてから使用します。使用後は毛の痛みを防ぐため水で特に筆の根元の部分を充分に洗い流しましょう。根元には墨が溜まりやすく時間をおくと固まり筆を傷めてしまいます。

使用後すみやかに洗いましょう。小筆は鋒先3分の1くらいの糊をおとして使用します。使用後は根元の糊をおとさず鋒先の形が崩れないよう墨が付着している部分に水を含ませ丁寧に紙に吸い取りましょう。

筆鋒の油分を失わないようお湯や洗剤の使用は避けましょう。筆を洗ったら穂先を下にして吊るし風通しの良い場所で陰干しをしてカビや腐敗により筆を傷めることがないよう注意しましょう。

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