書道と習字を【ショドテビキ】
生活の中の実用書道

実用書道と「かな書道」

書道といえば一般的に思い浮かべられるのは漢字書道、漢字かな交じりなどでしょう。その他にも芸術性に重点をおくのではなく日常生活に役立つ読みやすい字を書く事を目的とした実用書道があります。漢字書道、漢字かな交じりの他には現在の日常生活では利用されていない変体仮名を使った美しい表現が魅力の「かな書道」などがあります。

生活の場で活躍する実用書道

実用書道は芸術的な作品を創ることではなく、相手に読みやすい楷書や行書できれいな文字で書くことを目的としています。

生活の中ですぐに役立つ実用書道ですから、きれいな筆文字でお手紙やはがきなど書けたら素敵ですね。

生活の中の実用書道

はがき、封書の宛名書き、年賀状や季節のお手紙、熨斗袋、芳名帳などの書き方について学びますので、覚えたことは日常生活の様々な場面ですぐに役立つことでしょう。

大人のマナーを身につけ美しい文字を書けるようになることは生活をより豊かにしてくれます。大切な方へ気持ちを込めて手紙を書く時、筆で書かれると一層相手の心に響くことでしょう。

実用書道をマスターすると……

実用書道は宛名書きや冠婚葬祭の他にも、賞状や表札、式次第、看板などたくさん活躍の場があり、賞状書士、代筆業などプロとしてお仕事されている方もいらっしゃいます。

美しい文字を書けることは一生の財産となります。実用書道は読みやすい字を学びますので普段ご使用されている筆記用具で書く字にも変化が現れてくることでしょうから、暮らしやビジネスの中で書道を生かしたい方に実用書道はお勧めです。

かな書道は美しく

かな書道の魅力は丸みを帯びた美しい線にあり、まさに線の芸術といえるでしょう。滑らかな「連綿」や「変体がな」を用いて美しく書かれた「かな文字」はとても味わい深いもので、かな書道独特の芸術的な伸び伸びとした散らし書きにあこがれる方も多いでしょう。

普段書く文章の約7割はひらがなが用いられています。かな書道を学びひらがなをきれいに書けるようになると、字を書くことが一段と楽しくなるでしょうし、かな書道で小筆の使い方をマスターすれば年賀状や手紙を書く時など普段の生活でも活躍します。色紙に散らし書きで小作品を創ったり好きな詩をお部屋に飾ったりと楽しみが広がることでしょう。

かな書道の道具

かな書道では一般的に、鼬(イタチ)、狸(タヌキ)、猫の毛などのかな書道に適した、かな用の小筆を使用します。油煙(ゆえん)の墨は粒子が細かいのでのびがよいので、字の流れが大切なかな書道に最適といわれます。小筆を使用して書く場合に墨は少量磨れば充分ですので小さめの硯を使用します。

筆の持ち方

指を動かしやすく細字を書くのに適した単鉤法(たんこうほう)が多く用いられています。お箸を持つ感じで握り、筆を立てなるべく指や手首を動かさず腕を動かして書きます。

単鉤法(たんこうほう)については「書道の書き方」でもご紹介しておりますので、合わせてご確認頂ければと思います。

連綿(れんめん)について

字と字の間の筆脈を自然に流れるような線で2〜3字続けて書くことを連綿(れんめん)といいます。バランスよく連綿を入れることはかな書道の美しさを表現する大切なポイントになりますので、この連綿を意識できるようにまでなれば、かな文字はぐっと美しくなることでしょう。

「変体がな」って?

かな書道では普段は使用することのない「変体仮名」(へんたいがな)を習うことがあります。変体がなは現在も看板や商標などでも使われていることがあり目にしたこともあるのではないでしょうか。現在使用されているひらがなにバランスを考慮しながら変体仮名を組み合わせ作品の創作をするのも、かな書道の魅力のひとつです。

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